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またまた短文。
アウラとクライスの話です。
アウラとクライスの話です。
+ 心の声 +
珍しく弟が遊びに来た。
珍しく弟が遊びに来た。
意外に面倒見のよい彼は、纏わりつく子ども達に根負けしたと言いつつ、本を脇にどけ彼らが満足するまで遊びに付き合ってくれた。
遊び疲れた子ども達がいつもより早く眠りにつけば、そこから先は大人の時間。
労いの言葉と共にワインを差し出すと、
「無言の圧力に負けただけです」
と憎まれ口を叩く。
その割りに楽しそうだったという言葉は、少し照れ臭そうな顔に免じて飲み込む。
代わりに満面の笑顔で礼を言った。
逃げ腰の夫に気付かぬフリで姉弟の会話を交わすも、子どもが中心の我家の夜は早い。
弟にしてみれば、まだまだ宵の口の時間にお開きにして、それぞれ寝室へと向かった。
「こんなにたくさん眠ったのは、久しぶりです」
翌朝、穏やかな笑顔を浮かべながら、まだ少し眠そうに弟はそう言った。
確かに、おそらくは何の手入れどころか、気遣いもしていないだろう8才年下の弟の肌はツヤツヤしていた。
それは良かった、と微笑んで返せば、弟は顔を引き攣らせて後退りする。
「姉さん、心の声がダダ漏れです」
そんな言葉は聞こえないフリ。
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