逃した魚

 １２月になりました。
やはり１２月になるとコートが着たくなるなぁ、などと思っていたのですが、今日は思いのほか暖かく、厚着がアダになった管理人です。

書きたいお話はあれど、どうにもエンジンがかからず、浮かぶのは依然、コネタばかり････。

今回もすっごく短いです。

ダグ←アイですご注意ください。

 ＋逃した魚＋

それは、ほんの戯れのつもりだった。

 

「キスが欲しいわ」

 

何が欲しいか問われたから、思わせぶりに言って微笑んでみた。

それが、まさか、こんな形で返ってくるとは。

 

目の前のカゴには、お行儀よく魚が数匹並んでいる。

 

『この魚を知ってるとは、意外と通だな』

 

カスターニェに遠征中の騎士から贈られた品を睨みながら、アイゼルは添えられたカードを、黙って握りつぶした。