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2009/01/01 (Thu)
小話
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
ささやかですが、クラマリ料理教室小話をご用意をさせて頂きました。
新年から下らない話で恐縮ですが、楽しんで頂けると幸いです。
今年初めの更新は1月4日過ぎになります。
今年もよろしくお願いします。
ささやかですが、クラマリ料理教室小話をご用意をさせて頂きました。
新年から下らない話で恐縮ですが、楽しんで頂けると幸いです。
今年初めの更新は1月4日過ぎになります。
~料理教室・温野菜スティック編~
「「あけまして、おめでとうございます!」」
「一年の計は元旦に有りって言うし、クライス、今年もバリバリ行くわよ~」
「マルローネさん、張り切るのは構いませんが、まず何をする気です」
「えっ……あ、じゃあ、と、取り敢えず料理教室でもしよっか」
「ふぅ。今考えつきましたね。どんな一年になるか予想が付きますね」
「う…うるさいわよ!インスピレーションの一年を表しているのよ」
「インスピレーションのねぇ…。ではさぞかし独創性に溢れた料理を作るなのでしょうね。メニューは何です」
「うん?温野菜スティックよ」
「……」
「うわっ!なに、その蔑み切った目は!」
「よりによって温野菜スティックとは…ふっ…インスピレーションの一年の先が思いやられますよ」
「あんたねぇ、バカにするもんじゃないわよ。温野菜スティックは、酒を飲む機会の多いこの時期にピッタリなんだから。低カロリーで野菜をいっぱい取れるし、身体も冷やさないし、なにより正月料理に飽きた口には新鮮だわっ」
「……初日から飽きないで下さい。それで、用意する物はなんです」
「うるさいわね。言葉の綾よ。いちいち揚げ足を取らないで。そうそう、用意は…簡単よ。野菜とマヨネーズとアンチョビ。野菜はなんでもいいわ。お勧めはキャベツとブロッコリー、ニンジンにジャガ芋かな。カブも美味しいけど」
「これらの野菜は、塩茹でにしておけばいいのですね」
(↑深々とため息をつきながら)
「うわ~、やる気なさそう。本当に失礼な奴」
「他に準備する事は?」
「ディップを作っちゃおうか。簡単よマヨネーズにアンチョビを混ぜて出来上がり」
「配分は?」
「そんなもん、適当よ適当。味見して美味しかったらいいの」
「あなたが今年、どんな一年を迎えるか、とてもよくわかりましたよ。茹で上がった野菜は皿に盛っておけばよろしいですか」
「うん。あ、キャベツだけ食べやすい様に具なしのロールキャベツのみたいにクルクル巻いて爪楊枝で留めといて。その方が食べやすいし見栄えがいいのよ」
「出来ましたよ。これで完了ですか」
「うん。完璧!って、あんた、なんでそんな辛気臭い顔をしているのよ」
「いえ、べつに。そう言えば夏に、ざく切りにしたキャベツの山を皿に築き、マヨネーズに七味唐辛子を混ぜた物を用意してツマミにしていた事を思い出しただけです」
「なによ。健康的でいいじゃない。今年も健康でいい一年になるわよ」
「物は言いようですね。私には、結局、例年と変わらぬ行き当たりバッタリの、思い付きでいい加減な一年になるようにしか思えません」
「なっ……!あんた、失礼にも程があるわよ。あんたこそ、いつも通り、人に難癖ばかり付ける1年になりそうじゃない」
「難癖?ふっ…難癖を付けているのは、あなたの方でしょう。あなたがきちんとしていれば、私は何も言いません」
「よく言うわよ。何があっても、嫌味と文句だけは忘れないくせに。あんたとは、きっちり話し合う必要が有りそうだわ。ワインもツマミもある事だし、今晩はトコトンまで話し合うわよ」
「飲む口実に使われている気がしなくはないですが、いいでしょう。受けてたちましょう」
戦いの火蓋が切って落とされた工房では、「新年早々、勘弁してよ~」と言う妖精さんの悲鳴が切なく響くのだった。
「「あけまして、おめでとうございます!」」
「一年の計は元旦に有りって言うし、クライス、今年もバリバリ行くわよ~」
「マルローネさん、張り切るのは構いませんが、まず何をする気です」
「えっ……あ、じゃあ、と、取り敢えず料理教室でもしよっか」
「ふぅ。今考えつきましたね。どんな一年になるか予想が付きますね」
「う…うるさいわよ!インスピレーションの一年を表しているのよ」
「インスピレーションのねぇ…。ではさぞかし独創性に溢れた料理を作るなのでしょうね。メニューは何です」
「うん?温野菜スティックよ」
「……」
「うわっ!なに、その蔑み切った目は!」
「よりによって温野菜スティックとは…ふっ…インスピレーションの一年の先が思いやられますよ」
「あんたねぇ、バカにするもんじゃないわよ。温野菜スティックは、酒を飲む機会の多いこの時期にピッタリなんだから。低カロリーで野菜をいっぱい取れるし、身体も冷やさないし、なにより正月料理に飽きた口には新鮮だわっ」
「……初日から飽きないで下さい。それで、用意する物はなんです」
「うるさいわね。言葉の綾よ。いちいち揚げ足を取らないで。そうそう、用意は…簡単よ。野菜とマヨネーズとアンチョビ。野菜はなんでもいいわ。お勧めはキャベツとブロッコリー、ニンジンにジャガ芋かな。カブも美味しいけど」
「これらの野菜は、塩茹でにしておけばいいのですね」
(↑深々とため息をつきながら)
「うわ~、やる気なさそう。本当に失礼な奴」
「他に準備する事は?」
「ディップを作っちゃおうか。簡単よマヨネーズにアンチョビを混ぜて出来上がり」
「配分は?」
「そんなもん、適当よ適当。味見して美味しかったらいいの」
「あなたが今年、どんな一年を迎えるか、とてもよくわかりましたよ。茹で上がった野菜は皿に盛っておけばよろしいですか」
「うん。あ、キャベツだけ食べやすい様に具なしのロールキャベツのみたいにクルクル巻いて爪楊枝で留めといて。その方が食べやすいし見栄えがいいのよ」
「出来ましたよ。これで完了ですか」
「うん。完璧!って、あんた、なんでそんな辛気臭い顔をしているのよ」
「いえ、べつに。そう言えば夏に、ざく切りにしたキャベツの山を皿に築き、マヨネーズに七味唐辛子を混ぜた物を用意してツマミにしていた事を思い出しただけです」
「なによ。健康的でいいじゃない。今年も健康でいい一年になるわよ」
「物は言いようですね。私には、結局、例年と変わらぬ行き当たりバッタリの、思い付きでいい加減な一年になるようにしか思えません」
「なっ……!あんた、失礼にも程があるわよ。あんたこそ、いつも通り、人に難癖ばかり付ける1年になりそうじゃない」
「難癖?ふっ…難癖を付けているのは、あなたの方でしょう。あなたがきちんとしていれば、私は何も言いません」
「よく言うわよ。何があっても、嫌味と文句だけは忘れないくせに。あんたとは、きっちり話し合う必要が有りそうだわ。ワインもツマミもある事だし、今晩はトコトンまで話し合うわよ」
「飲む口実に使われている気がしなくはないですが、いいでしょう。受けてたちましょう」
戦いの火蓋が切って落とされた工房では、「新年早々、勘弁してよ~」と言う妖精さんの悲鳴が切なく響くのだった。
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